ドラマ的脚本の事例「泥棒に追い銭」
JR北陸線車窓 福井へ向かう
大切な君が幸福になるために知っておいてほしいこと。
■ドラマ的脚本の事例「泥棒に追い銭」
▼ 事例「泥棒に追い銭」
目的
大損をして自分の愚かさを嘆く
仕掛け
困っています。助けてください。遊興にお金を使い果たす
参加者(カモ)
暖かいコミュニケーションを求めているひと、自然なこどもを取り戻したい
適切なコミュニケーション
債権者がお金を都合したり、真面目に働いている間
こじれるコミュニケーション
催促するなど、返済を迫ったとき
混乱の発生
泣き落とし、加害者と被害者の入れ替わり、周囲の批判
結末
損失、(またやられた!)自己嫌悪、尻拭い
この事例は、主演級がふたり揃って演じることの多いストーリーだ。
遊興に明け暮れお金の無心を繰り返す部下に、心入れ替えて頑張ってくれたらと親心が働いて、ついつい言いなりにお金を貸し続けるものの、結局は何も変わらず、お金だけが消えたというストーリーだ。
私は以前、クライアント先で、これに似た関係を聞いたときに、カモの役をしている社長に「あなたは言いなりにお金を貸しているが、彼が変わる可能性は99%ないと断言する。他のひとが社長の立場だったら解雇していますよ。こんな関係には絶対にならない。」と忠告したことがある。しかしその社長は懲りもせず続けた。
;これが原因ではないが、結局、会社は倒産した、仕事で求めている結果にこだわるより、重要なポストにある人に、別の思いが優先していたからだ。
社長が言いなりになった遠因は、幼くして孤児になり、田畑の野菜を引き抜いて空腹を満たしながら独学で苦労を重ねて、地域の名士になるほど頑張った裏に、満たされなかったこども心があったのだ。
暖かい父のぬくもりを部下に投影して自分が父親役を果たすことで満たそうとしていた。
私が「他のひとが社長の立場だったら解雇していますよ。」と言ったのは、満たされなかったこども心で判断しないひとならこんなスキは与えないという意味。
問題ある部下がその心中を真に理解して、社長の望みを具現化したなら、両者ともにWIN-WINの関係で幸福感に満たすこともできたが、目的が自己否定にある限り悲劇的な結末しかなかったのだ。
普通なら「バカもん、真面目に働け」で終わってしまう話だが、隠された動機がうずいて、互いの甘さを感じ取って「惹かれ合った」のだ。
社長もまた自己否定に苛まれながら努力をしてきたわけで、倒産という悲劇はストーリーの結末として最初から用意されていたと言える。
こじれるコミュニケーションが起こるのは、自分または他者を否定する意識が働いているからだ。
つまり否定を表面化するために用意周到に準備したストーリーといえる。
まったくもって勿体ない話で、もっと建設的なことにエネルギーを注いだ方がマシだが、思うようにいかないのが切ない。
JR福井駅
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