ストレスマネジメント・スキルを育む

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ハッピーバーズデー

ストレスマネジメント・スキルを育む


人は不幸に耐えることができても不安には弱い生き物だ。想像をする生き物だ。ポジティブな想像ができると自分の力では変えることができない状況にも対処できるように発展できる。しかし、ネガティブな想像に囚われると困難な状況に対処する力を失う。それを分けているのが、感情の処理能力。感情の処理能力は、時間の管理能力と深く関係して感情的になると時間を有効に使えなくなる。

 感情的になるのは、どういうときだろう?不安が強いと自分の良心のままに行動したくても身動きがとれなくなり抑圧の原因になる。抑圧は不快感になり蓄積されると不平、不満になり怒りに変わる。不安感が強いと怒りも強くなるが、その怒りは具体的な理由がないので自分でも認識できず、感情的な行動になる。

解放されず蓄積された怒りは、対人関係の隠された障害になり、そのまま自分への障害にもなる。ストレスを上手に対処できれば建設的にもなれるが、怒りが邪魔をするので、建設的になれずに、時間を効果的に使って集中することができなくなる。

 不調な気分を活性化するために解放を求めるが、本来の欲求の代替として短絡的な没頭にのめりこむ。アルコール、薬物、消費、セックスなどを使って現実逃避に依存にするようになる。これらの没頭は容易に手に入る一方、持続しないので、頻度が多くなり習慣化するので問題化する。他者に向けている理由のない怒りが内向した状態だ。

■ストレスのステップ

 理由のないストレスはない。ライフスキルが身についていると、ストレスが生じる機会は減らすことができる。不足するほどストレスは増える。だから、まず不安を蓄積しないこと、早い段階でストレスを認識することで、感情的な行動に発展させないようにできる。怒りはストレスの処理方法だが、コントロールできない結果の間違った処理方法なので、もっとも下手なストレスの処理方法だと言える。

 怒りには理由がある。不平不満が正当かどうかは別にして不平不満をコントロールできないと怒りになる。その怒りが自分に向いても他者に向いても、自分から自分、あるいは他者を遠ざける。怒りは脅威になる場合がほとんどだ。いきなり怒りになることはなく、原因から怒りに到達するまでには、ネガティブなステップがある。しかし怒りを抑圧していると、耐性が弱まり、大した理由でもないのに、いきなり怒りに到達してしまうことがある。怒りを抑圧しているとストレスマネジメント・スキルが機能不全に陥る。

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さあ、君の今日がどこかで始まる オアシス クラブウェスト

 怒りになる前のステップで処理できるように、4つのステップを知っておくといい。

・困った状態
・イライラ
・怒り
・慢性化

1)「困った」を見逃さない

 「困った」には、さまざまな状態があるが、共通しているのは、自分が望んでいる状態と一致しないことだ。
 問題は、「自分が望んでいる状態」が「なれる最高の自分」に逆行している場合だ。この場合、自他共に批判する場合が多いので、「困った」はますますエスカレートするが、比例して自分を責めてしまう。背景には「完璧主義」が働いている場合もある。

 対策は、まず完璧でなくていいことを自分が認めて、その上で「なれる最高の自分」に舵を切ることだ。そして等身大の自分を受け入れることが大切だ。勇気のいることだが、ムリをしないことだ。虚勢には意味がない。主体性を持ち、率直・誠実・対等・自己責任を貫き自律性を発揮するようにする。

「困った」の気持ちが働いている場合、従属的で他律的、率直・誠実・対等・自己責任がほとんど見受けられない。この態度がますます「困った」を強めてしまい、他者の反感を買う。

「困った」と思う気持ちを恥じることはない。次の2つに集中する。

・なにが自分を困らせているのかを冷静、客観的に認識する。

・困りながらも「なれる最高の自分」に舵を切り、主体性を持ち、率直・誠実・対等・自己責任を貫き自律性を発揮しようとする

このときほど、人が美しくみえる瞬間はないだろう。励ましを受けて、人間関係をよくする機会だ。この段階はまだ感情的な行動に至っていない。しかし放置すると、感情的でネガティブなステップアップに進む。

2)イライラ

イライラは、感情的になった状態だ。この段階で食い止めるには、感情を受け入れることだ。感情を受け入れるとはイライラを我慢することではない。言葉にして表現することだ。言葉にして表現するとは、率直・誠実・対等・自己責任を貫き自律性を発揮することだ。

「不安で困っているんです」
「どうしたらできるか分からないのです」
「失敗してバカな奴だと思われないか心配です」
「迷惑をおかけしないか、恐怖心でいっぱいです」
「自分は予定があるので、それができなくなるのが残念なのです」
「あなたの希望に添うようにしたいのですが、いまは気持ちが整理できないのです」

ありのままの感情を言葉にしたら、イライラはなくなる。

感情を封じ込めてしまうと、不安や困惑が逆流して自分を痛めつける。

自分の考えを主張しない、攻撃的に主張する・・・コミュニケーションスキルを間違って使うとイライラはさらにイライラを強くする。

3)怒り

 イライラを封じ込めようとすると、怒りに発展する。怒りは表現しないでおくとさらに強まる。そういうものだ。怒りには原因があるので結果がある。怒りの結果は対立だ。怒りには目的がありますが、感情に覆い隠されているので目的に気づかないのです。

 イライラの段階で、感情を言葉で表現すると、目的を普通に伝えることができますが、抑圧すると目的を感情的な行動で伝えるようになる。これが怒りの行動化だ。脅威になるので目的を超えてしまう。脅威によって、仮に目的が達成されても新たな問題が発生する。結局、問題解決にならず怒りは抑圧するしかなく蓄積されてしまう。

4)慢性化

 抑圧した感情は、慢性化の原因になる。慢性化すると、新しいストレスが古いストレスに混ざって原因が分からなくなる。ストレスマネジメント・スキルが機能不全に陥る。抑圧していると、他者からは「あの人、なにが気にいらないの」と見られるものだが、慢性化した状態では、いつも不機嫌な人に見える。


■ストレスを減らす生き方

 ストレスの最大の原因は、自分を大事にしていないことにある。誰かに、あるいはなにかに従属的な生活をしていて、主体的に生活していないのだ。自分の人生の主役は自分だ。自分以外の人も自分の人生では主役だ。だから、自分を大事にするのと同じように、相手を大事にするのは当然のことだ。人はみんな自分の人生の主役ですから、対等なのだ。対等であるためには、主体的であることが条件だ。

相手を尊重したら、自分を抑圧することになる発想をする人がいる。どちらが上とか、どちらを大事にするかというのでは対立関係でしかない。このような発想の背景には境界の曖昧さがある。それが従属的な暮らし方の原因でもある。

従属的な態度で暮らしていると、相手の考えや意見よりも、相手が自分をどう見ているかに注目する。自分を受け入れてもらうために従属しているだけで、本当に従属しているわけではない。信頼関係が築けず、不満がくすぶる原因になる。

気配りは、へりくだることでも、相手に合わせることでもない。自分と同じように相手も大事にすることだ。率直に自分が言いたいことを言うなら、相手にも言いたいことを言わせてあげるのが対等だ。それが誠実さであり、責任を持つことだ。

 これができないと、強い相手には自分を抑圧し、弱い相手には攻撃的になる。抑圧は自分がよく見られたいためなので、相手を尊重しているわけではない。尊重されないと相手に不満が残る。自分が不満を隠してコミュニケーションすると、相手は裏表があるように感じる。どちらの場合も、双方が自分は大事にされていないと感じるので、楽しくない。コミュニケーションはこじれる。

 主体的に行動しないと自信がなくなるのは必至だ。主体的に生活するとは積極的に表現し、行動することだ。自分が積極的に表現し行動するとは、積極的に相手にもそれを認めるということだ。こういうふうに言うと、自分を責める人もいるかも知れないが、そういう問題ではない。

 ライフスキルを学んでいないのはその他のスキルを身につけていないのと同じだ。つまりテーブルマナーを学んでいないと失敗をやらかすこともあるが、それと同じなのだ。

 それ以上に大事なことは、ストレスは、自分が傷つけられないように一生懸命、守って来た自分のスタイルの中で起こっていることなのだ。かって無力だったこども時代に、自分を守るために有効だったことが、いまでは逆の効果しか生まないのだ。なぜなら、いまは十分な力を持っているからだ。

 しかし、使っていないので自分でも気がつかないのだ。遅くはないので、すぐにチャレンジするのがいい。率直、誠実、対等、自己責任を行動のモットーにして、自分のスタイルとして身につけるとストレスを受ける機会は減り、ストレスへの耐性も強くなる。


■幸福な生き方をしている人たち

 主体的に生きる人は自尊心が高く、自分に合った生き方を選ぶ。それにはメリットとデメリットがあるが、行動を通してデメリットが実はメリットであることを認識している点で共通している。彼らは自分が求めているものがなにかをよく知っている。自分の心に傾聴することができる。その特徴は、自分をどう見ているかに関心よりも、相手の人柄、意見を知ろうと傾聴する習慣が自分に表れたものだ。このスキルが、何度失敗しても、失敗からヒントを学び、繰り返しトライする力になっている。

 自分が幸福な人生を歩む権利があることを知っている。同じように他者にもあることを知っている。幸福な人生を歩む者との間で信頼関係が作れるが、日頃から自分との信頼関係が他者との間に表れたことだ。珍しいことではなく、自然なことだが、その基本は、人は誰でも自分を励まし応援するものだと考えているからだ。

 自分を励まし応援するのは、自分は幸福になる価値があると信じているからだ。同じように他者も幸福になる価値があると信じているのは、自分と他者は違う人格であり、境界を尊重しているからだ。自分をマネジメントして目標を達成に努力するが、それが自分の目的だと知っている。手に入れることではなく、そのプロセスに自分の価値があることを知っている。

 だから面倒なことを誰かがやってくれることを期待しないで、自分が主体的に行動する。主体的な行動が自由であり、自由は境界があるから守られることを体験で知っている。自由とは良心と良識だ。良心とは率直、誠実、対等、自己責任を実行することだと知っている。知識・学力などは良心のもとに使って良識になると知っている。

 自由であってもなくても、なにごとも簡単ではないのでストレスが生じるが、自由はストレスの認識を変える。ストレスはネガティブなものではなく、成功に近づく手段のひとつだと知っている。我慢は耐えることではなく、成功のプロセスだと知っているのだ。だから面倒なこと、退屈なことを減らして、我慢を最小にするために最大の準備、集中を実行する。この実行力が自尊心を高めている。

 面倒なこと、退屈なことと向き合っていると、なにごとも問題が起こることを体験で理解している。幸福になることは簡単なことではないと知っている。だから自分や自分の周囲、社会でなにが起こっているかを明確にしょうとする。トラブルからは逃げるのではなく、乗り越えるものだと信じている。それがもっとも確かな方法だと知っている。

 つまり幸福とは、幸福な生き方をしているなかにあることを知っているのだ。それはいまこの瞬間に集中する。フロー状態を自ら作り出す才能とその実行で実現できる。仕事するときも、学ぶときも、休息するときも同じだ。ストレスを減らし、問題を乗り越える力は、特別なものではなく、実行すると消える仕組みだ。幸福な生き方をしている人たちはそれを知っている。

ハッピーバースデー、君が幸せでありますように。♪

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福井市 佐佳枝神社


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